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司法書士 田口司法事務所 スタッフブログ

 

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『ローマの休日』

No.100  平成25年4月1日(月)
 
当ブログ、今回で100回目となりました。皆さんに「読んでいま
すよ」と声をかけていただくことが励みとなり、ここまで続けるこ
とができました。本当にありがとうございます。これからもよろし
くお願いします。
100回記念ということで、今回は少しだけ思い出話にお付き合い
ください。
 
私がまだ学生だった頃の夏休み、大仙市(大曲)に住む祖父母と一
緒に、映画『ローマの休日』を観た時のことです。
私の祖父は、大正生まれの無口な人。本当はとても温かい人なので
すが、不器用で、ふだんはあまり感情を表に出しません。
そんなクールな祖父が、その日は珍しく、身を乗り出して映画を観
ていました。途中、コミカルな場面では大きな声で笑ったり、最後
の場面では目を潤ませたり。ふだん見られないような祖父の姿に驚
いたものです。
 
映画を観終えて余韻に浸る中、祖母がある思い出を大切そうに話し
てくれました。若い頃の話だそうです。
ある休みの日、祖父は祖母に「(一緒に)出かけるぞ」と声をかけ
ます。しかし、無口な祖父らしく、どこに、何をしに行くとも言わ
ないので、祖母は黙ってついて行くしかありません。
大曲から汽車に乗って向かった先は秋田市。ところが、秋田駅につ
いても、やっぱり祖父は何も言いません。また無言で歩き出し、よ
うやく祖父の足が止まったのは映画館の前。何が上映されるのかも
わからず戸惑う祖母でしたが、その時ふたりで観た映画が『ローマ
の休日』だったのだそうです。
 
今から60年も昔のこと、大曲から秋田市まで『ローマの休日』を
観に行くなんて、私の祖父母は映画に負けないくらい素敵な休日を
過ごしていたんですね。
日本男児の見本のような祖父の、びっくりするくらい甘くてロマン
チックな思い出です。
 
祖母のする思い出話を、そばで黙って聞いていた祖父の、照れたよ
うな、懐かしむような、柔らかい表情が忘れられません。
 
先月、最期を迎えた時も、穏やかで優しい顔をしていました。
 
今度の休日、ローマの青空のように気持ちよく晴れ渡ったら、久し
ぶりに『ローマの休日』を観てみようかな。
 
 
今朝のお供、
桑田佳祐の曲「愛しい人へ捧ぐ歌」。

                       (佐々木 大輔)
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『フェイク』

No.98  平成25年3月4日(月)
 
週末、お気に入りの映画、『フェイク』を観ました(本当に最近は、
新しい作品よりも馴染みの作品に手が伸びます)。
マフィアの巨大ファミリーにたった一人で潜入し、壊滅に導いたF
BI捜査官ジョー・ピストーネ(偽装名ドニー・ブラスコ)の実話
に基づく映画です。
 
マフィアの一員であるレフティに接触する機会を得たドニーは、レ
フティに見込まれ組織に食い込み、一方のレフティは、人生の黄昏
を迎える中、若いドニーに再び出世の夢を託します。
組織内部の抗争が激化する中、レフティとドニーは、“兄弟関係”を
超えた絆を深めていきますが、向かう先の結末は、最初から決めら
れていて・・・
 
落ち目のレフティを演じるのはアル・パチーノ。そのくたびれた哀
愁を漂わせる様子は、これが『ゴッド・ファーザー』のマイケルを
演じた男と本当に同じ人物かと目を疑うほど。
潜入捜査官としての任務と、レフティに対する愛情の狭間で葛藤す
るドニーを演じるのはジョニー・デップ。初めから二人の結末を知
っている彼の目は、全編通じて悲しみと切なさに満ちています。
 
両名優が名を連ねた豪華な映画でありながら、あまり認知度が高い
とはいえないのが残念なところ。特に、『パイレーツ・オブ・カリビ
アン』シリーズや『チャーリーとチョコレート工場』をきっかけに
ジョニー・デップのファンになった方には、ぜひ観ていただきたい
映画です。
 
最後に全てを悟ったレフティの表情。潜入捜査を終え、その成功を
形ばかりに表彰されるドニーの目。アル・パチーノとジョニー・デ
ップの演技が素晴らしく、二人の間に築かれた親愛の情がどれほど
のものであったのか、まっすぐ胸に迫り、熱くなります。
 
何度観ても、レフティがドニーに残した最後の言葉には、涙が止ま
りません。
 
 
今朝のお供、
LED ZEPPELIN(イギリスのバンド)の『LED ZEPPELIN Ⅰ』。
最近は、2ndよりも、この1stの方をよく手に取ります。

                       (佐々木 大輔)

映画三昧

No.91  平成24年11月26日(月)
 
皆さんは同じ映画や小説を繰り返し観たり読んだりしますか?
以前の私は、新しい作品へと気持ちが向かい、同じ作品を再度手に
取ることはほとんどありませんでした。
しかし年齢を重ねるうち、気に入った作品は何度でも観返したくな
るようになりました。そのため好きな映画は、レンタルではなくD
VDを購入し、いつでも観返すことができるようにしています。
立花隆氏曰く、「文学というのは、最初に表に見えたものが、裏返す
と違うように見えてきて、もう一回裏返すとまた違って見えてくる
という世界」とのことですが、これは文学に限らず、映画でも音楽
でも、優れたものにはすべて共通することではないでしょうか。
 
今回の連休を利用して、好きな映画をいくつか観返したのですが、
その中のひとつが『サイダーハウス・ルール』という映画です。
『ガープの世界』や『ホテル・ニューハンプシャー』で知られる作
家アーヴィングの原作を、『ギルバート・グレイプ』やハチ公物語の
リメイク版『HACHI 約束の犬』を撮ったハルストレム監督が
映画化した作品です。
 
孤児院や堕胎をテーマとした内容は、決して明るいものではありま
せんが、生きるということには、避けられない困難や悲しみがあり、
そして希望もあります。良いことも悪いことも殊更に強調すること
なく、ありのままに描かれていることも好感が持てます。
映像と音楽の美しさも素晴らしく、観終えた後も清々しい気持ちが
静かに残る名作です。
 
 
今朝のお供、
AEROSMITH(アメリカのバンド)の『Music from Another Dimension!』。
11年振りのオリジナル・アルバム。まさに王者の貫録!

                       (佐々木 大輔)

映画

No.22  平成22年8月17日(火)
 
こんにちは。田口司法事務所です。
 
私はお盆休みを利用して、DVDで映画を観ました。
リーガル・サスペンスの第一人者であるJ.グリシャム原作の
『ニューオリンズ・トライアル』という映画です。
舞台はニューオリンズ。ある証券会社で銃の乱射事件が勃発、
被害者の遺族が銃の製造と販売を巡り民事訴訟を起こしたことで、
映画は幕を開けます。
アメリカではご存じのように陪審制度が採用されています。
(一般的には)12人の陪審員が被告の有罪無罪を決定するのですが、
被告側は伝説の“陪審コンサルタント”を雇い、贈賄や恐喝などの
裏工作によって、陪審員候補者の中から被告に有利な陪審員を選別し、
原告側と壮絶な評決の奪い合いを繰り広げます・・・
 
日本では刑事訴訟において裁判員制度が採用されていますが、陪審
制度との大きな違いは、裁判員6人と裁判官3人が合議のうえ有罪
無罪、量刑を決定する点にあります。
そのため、この映画のような“コンサルタント”の暗躍はあまり
現実的ではありませんが、私利私欲のための場外乱闘が重視される
ような裁判員制度にさせないことも、われわれ国民の役割ではない
でしょうか。
 
このように書くと「難しい映画かな」と思われる方もいらっしゃる
かもしれませんが、決してそんなことはなく、原告側、被告側、
そしてある目的を持つ謎の主人公と女性による三つ巴の闘いは、
実にスリリング!
物語は息つく暇なくラストまで駆け抜けます。
 
ちなみに、原作本の『RUNAWAY JURY』では、銃訴訟ではなく
煙草訴訟でした。
 
煙草といえば、当事務所の副所長は、現在「禁煙トライアル」中です。
 
 
今朝のお供、
VAN HALEN(アメリカのバンド)の『1984』。

                                    (佐々木 大輔)
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