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秋霜烈日
No.31 平成22年10月18日(月)
こんにちは。田口司法事務所です。
みなさん、最近「秋霜烈日」という言葉を耳にすることが多いので
はないでしょうか。「秋の冷たい霜と、夏の烈(はげ)しい暑さ」を
表す言葉で、刑罰や志操の厳格さを表す言葉としても使われます。
検察官が胸に付けているバッジが霜と日差しをかたどったようなデ
ザインであることから、検察官バッジに対する通称としても用いら
れています。
導かれる意味には諸説あるようですが、「検察官には、厳しさばかり
ではなく、日差しのような暖かさも必要である」という意味がある
とも言われています。
ところが今回、検察官が証拠を改ざんし、有罪をねつ造しようとし
ていたことが発覚しました。しかも一検察官の独断というだけでは
なく、組織ぐるみの隠ぺい工作まであったとの様相も呈しています。
もちろん、判決が確定するまで真相は分かりませんが、仮に真実で
あるとすれば、日本の正義の基礎が揺らぐ大事件です。
事件の背景には、日本では起訴された刑事事件が、有罪率99%以
上であることを指摘する人もいます。
裁判所に被疑者を起訴するのは、原則として検察官のみに与えられ
た役割なので、99%という有罪率を維持するためには、検察官に
「起訴する以上絶対有罪にしなければならない」というプレッシャ
ーがあることも事実でしょう。
しかしこの数字は、あくまで「結果」であり、「鶏卵論争」の入り込
む余地は絶対にあってはなりません。
積み重ねられた誇るべき99%の有罪率は、それこそ霜が降りる厳
しい寒さの中も、夏の烈しい暑さの中も、真相を解明するため地道
に証拠を集め、身を粉にして正義を貫いた結果の数字だったはずで
はないでしょうか?
今朝のお供、
MANIC STREET PREACHERS(イギリスのバンド)の
『POSTCARDS FROM A YOUNG MAN』。
『POSTCARDS FROM A YOUNG MAN』。
マニックスの最新作。結成20年を経てもなお、青い歌声を突き上
げる姿勢からは、未熟さよりも実直さを感じます。
(佐々木 大輔)
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