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司法書士 田口司法事務所 スタッフブログ

 

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『フェイク』

No.98  平成25年3月4日(月)
 
週末、お気に入りの映画、『フェイク』を観ました(本当に最近は、
新しい作品よりも馴染みの作品に手が伸びます)。
マフィアの巨大ファミリーにたった一人で潜入し、壊滅に導いたF
BI捜査官ジョー・ピストーネ(偽装名ドニー・ブラスコ)の実話
に基づく映画です。
 
マフィアの一員であるレフティに接触する機会を得たドニーは、レ
フティに見込まれ組織に食い込み、一方のレフティは、人生の黄昏
を迎える中、若いドニーに再び出世の夢を託します。
組織内部の抗争が激化する中、レフティとドニーは、“兄弟関係”を
超えた絆を深めていきますが、向かう先の結末は、最初から決めら
れていて・・・
 
落ち目のレフティを演じるのはアル・パチーノ。そのくたびれた哀
愁を漂わせる様子は、これが『ゴッド・ファーザー』のマイケルを
演じた男と本当に同じ人物かと目を疑うほど。
潜入捜査官としての任務と、レフティに対する愛情の狭間で葛藤す
るドニーを演じるのはジョニー・デップ。初めから二人の結末を知
っている彼の目は、全編通じて悲しみと切なさに満ちています。
 
両名優が名を連ねた豪華な映画でありながら、あまり認知度が高い
とはいえないのが残念なところ。特に、『パイレーツ・オブ・カリビ
アン』シリーズや『チャーリーとチョコレート工場』をきっかけに
ジョニー・デップのファンになった方には、ぜひ観ていただきたい
映画です。
 
最後に全てを悟ったレフティの表情。潜入捜査を終え、その成功を
形ばかりに表彰されるドニーの目。アル・パチーノとジョニー・デ
ップの演技が素晴らしく、二人の間に築かれた親愛の情がどれほど
のものであったのか、まっすぐ胸に迫り、熱くなります。
 
何度観ても、レフティがドニーに残した最後の言葉には、涙が止ま
りません。
 
 
今朝のお供、
LED ZEPPELIN(イギリスのバンド)の『LED ZEPPELIN Ⅰ』。
最近は、2ndよりも、この1stの方をよく手に取ります。

                       (佐々木 大輔)
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ラトルの勇退

No.97  平成25年2月18日(月)
 
先日、ベルリン・フィル(BPO)の首席指揮者であるサイモン・ラ
トルが、2018年をもって、そのポストを退くことを発表しまし
た。2018年はまだ5年も先のこと、とも思いますが、BPOの首
席指揮者といえば、クラシック音楽界における最高峰のポスト。そ
の後継者を選ぶための期間としては、必要にして十分ともいえます。
2018年、ラトルは64歳。指揮者としていよいよ成熟に向かう
年齢ですが、彼は同郷であるビートルズの曲「When I’m Sixty-Four」
の歌詞を引用し、「64歳になっても、僕を必要としてくれるかい?」
と自らに問いかけ、今回の決断に至ったそうです。
 
ラトルは、若い頃からその才能を認められた存在で、20代から多
くの一流オーケストラに招かれキャリアを積んできました。BPO、
ウィーン・フィルの指揮台にもそれぞれ34歳、38歳でデビュー
しています(どちらもプログラムはマーラーの交響曲)。
1980年から98年まではバーミンガム市交響楽団の首席指揮者
を務め、その間、当時あまり知名度の高くなかった同オーケストラ
を、名実ともに世界的なオーケストラに育て上げました。
94年には、30代の若さでナイトの称号(サー)が与えられてい
ます。
 
BPOの首席指揮者として白羽の矢が立ち、2002年に就任した時
は47歳。これは奇しくも同ポストを34年間務めたカラヤン(カ
ラヤンの場合は終身首席指揮者兼芸術総監督)の就任時と同じ年齢
だったため、「ラトルの時代」「長期政権か」とも騒がれました。
ラトルの4期16年というのが長期なのかどうかは分かりませんが、
残り5年、さらに素晴らしい演奏を聴かせてくれることを楽しみに
しています。
 
退任後はフリーな立場で活動するのか、あるいは別のオーケストラ
の首席指揮者や音楽監督になるのか。
いずれにしても私としては、近年スケジュールの都合で共演の機会
が少なかったウィーン・フィルとの共演回数の増加、若い頃に衝突
して以来、関係が修復されているとはいえないコンセルトヘボウ管
弦楽団やクリーヴランド管弦楽団との再演を期待しています。
 
 
今朝のお供、
FUN.(アメリカのバンド)の『SOME NIGHTS』。
収録曲「WE ARE YOUNG」により今年のグラミー賞で主要2部門
(最優秀楽曲賞と最優秀新人賞)を受賞。
一度聴いたらメロディが頭から離れません。

                       (佐々木 大輔)

大鵬

No.96  平成25年2月4日(月)
 
先日、幕内最高優勝32回を誇る昭和の大横綱、大鵬が亡くなりま
した。秋田の老舗「菓子舗榮太楼」さんからお嫁さんをもらったこ
ともあって、秋田にもゆかりのある方でした。
未だ歴代1位の座を譲らない優勝回数や2度の6連覇など、数々の
記録を打ち立てた功績を称え、国民栄誉賞の授与が内定しています。
 
当然のことながら人気も絶大で、当時、通商産業省(現経済産業省)
の官僚だった堺屋太一氏が記者会見で使用した「巨人、大鵬、卵焼
き」(大鵬本人は好ましく思っていなかったとのことですが)のキャ
ッチコピーや、取組時間には銭湯から人が消えると言われたことな
ど、その人気ぶりを示すエピソードには事欠きません。
 
私は、大鵬の取組をリアルタイムで観たことはありません。過去の
VTRで触れることができるのみですが、懐の深さと柔軟な取り口
で、いつの間にか自分の流れに持ち込み、得意のすくい投げで勝負
を決する姿は、まさしく相撲の妙。
 
一方で、天才と呼ばれることを嫌い、常々「人より努力をしたから
強くなった」と話していたそうです。その華やかな功績を支える実
直な姿勢も、人々に好かれた要因だったのでしょう。
 
今年の初場所は、若貴なきあとの角界人気を支えた元小結高見盛の
引退など、他にも寂しい話題がありました。
それでも、「美しい横綱」は、大鵬から貴乃花を経て、現在の白鵬へ
と受け継がれています。もう少し先のことになるかとは思いますが、
この系譜に連なる新たな横綱の誕生をゆっくり待つのも、相撲ファ
ンの楽しみですね。
 
 
今朝のお供、
ドナルド・フェイゲン(アメリカのミュージシャン)の『The
Nightfly』。
音はもちろんのこと、ジャケットデザインが大好き。
週末(できれば土曜日)の夜、アナログ盤のジャケットを眺めなが
ら、ウイスキー片手に聴きたくなる名盤です。

                       (佐々木 大輔)

ソロモンの偽証

No.95  平成25年1月21日(月)
 
お正月休みを利用して、宮部みゆきの『ソロモンの偽証』を読みま
した。「小説新潮」の2002年10月号から2011年11月号ま
で長期にわたり連載されていた小説の単行本です。
内容は、ある中学校で生徒が亡くなった事件の真相を解明するため、
同級生達が有志で学校内裁判を行うというもの。
連載開始時期が「裁判員制度」の始まる前ということもあり、生徒
達が行う裁判は、アメリカの陪審制度を参考にした方式で行われま
すが、来るべき裁判員制度を見据えた内容だったともいえます。
 
圧倒されるのは、人物、特に中学生の心情描写です。
私の昔を思い返すと、中学生とは、多感でありながらもそれらを説
明するだけの経験や言葉を持ち合わせていない時期にあります。
今なら私も、当時の模糊とした自分の感情を振り返り、それらに何
らかの言葉を与えることもできますが・・・。
きっと宮部氏はこの作品を書くにあたり、登場人物の生徒達(架空)
にインタビューをして、聞き取った内容を整理し、それらに的確な
言葉を与えるという作業を行っていったのではないでしょうか。
 
もちろん、登場人物は作者の創作した架空の人物です。それは分か
っていても、やはり私は、作者がそれぞれの登場人物に根気強く語
りかけ、引き出した彼ら彼女らの生々しく偽りのない(しかし、混
沌とした)感情に秩序や形を与え、それらを記録していった結果が
この作品のように考えます。
 
これだけの大量の「資料」を捌き、文章を構築するという一流ジャ
ーナリストとしての腕と、そもそも「資料」自体作者の創造である
という文学者としての知性。これは宮部氏の『模倣犯』を読んだ時
も感じた才能です。
そればかりではなく、この作者が真の意味で素晴らしいのは、大人
が分かったように「それはこういうことなんだよ。いずれ君も大人
になればわかるよ」と上から目線で語らないという姿勢です。
過ちを犯した子、責任を感じて苦しむ子、無関心を装う子・・・、
全員に対して作者の眼差しは常に温かく、優しく、平等で、そして
だからこそ厳しい。
 
正直に言えば、ストーリーとしては無理や不自然な部分もあります。
それでも私がこの作品を傑作であると断言できるのは、物語として
のリアリティや仕掛けよりも、作者の真摯な眼差しを感じるからな
のです。
 
 
今朝のお供、
ブルーノ・マーズ(アメリカのミュージシャン)の『Unorthodox
Jukebox』。

                       (佐々木 大輔)

迎春

No.94  平成25年1月7日(月)
 
明けましておめでとうございます。
今年も田口司法事務所と当ブログをよろしくお願いします。
 
皆さんは年末年始をいかがお過ごしでしたか?
私は、前回のブログにも書きましたが、昨年末には旧友との久しぶ
りの再会があったり、何かと人との縁を感じる年末年始でした。
お正月には美味しいお酒と馴染みのお店のハタハタ寿司を堪能し、
心もお腹も満足です。
 
毎年のことながら、元日はウイーン・フィルのニュー・イヤー・コ
ンサート(爽やかに香る吟醸酒のような演奏でした)、2日と3日は
箱根駅伝をテレビで楽しみました。
箱根駅伝を見るたび、母校を応援できる方々が羨ましくてなりませ
ん。選手の皆さんがこの大会にかける思いにはOBでなくても胸が
熱くなりますし、大会を安全に成功させるため尽力される大会関係
者の皆さんにも頭が下がります。
 
さて、今年はどんな一年になるのでしょうか。
皆さんが笑顔で過ごされますようにと願うとともに、穏やかな一年
であって欲しいと切に願います。
日本経済、被災地復興・・・今年の干支に再生のイメージを重ねて。
 
 
今朝のお供、
Whitesnake(イギリスのバンド)の『Whitesnake(サーペンス・
アルバス)』。

                       (佐々木 大輔)
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