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司法書士 田口司法事務所 スタッフブログ

 

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『椿姫』に寄せて

No.107  平成25年9月9日(月)

 

今年はオペラ作曲家ヴェルディ生誕200年記念の年。

私にオペラの魅力を教えてくれたのが、ヴェルディの『椿姫(ラ・

トラヴィアータ)』でした。

 

原題のトラヴィアータとは「道を踏み外した女」という意味のイタ

リア語。高級娼婦の過去を持つヴィオレッタは、アルフレードから

の告白を受け、彼の純粋な愛に戸惑いつつも一緒に暮らし始めます。

しかしある日、彼女は彼の父親に、娼婦という過去が娘(アルフレ

ードの妹)の縁談に差し支えるから息子と別れてほしいと懇願され、

悲しみの中、愛する彼のために身を引く決意をします。

父の懇願を知らないアルフレードは、裏切られたと激怒しますが、

数か月後、全ての事情を知り、許しを請うため彼女のもとへ駆けつ

けます。ところが再会した彼女は、肺の持病が進行し、死を待つば

かりの状態。再び一緒に暮らすことを誓い合い、再会を喜ぶのも束

の間、彼女は「いつか素敵な女性が現れてあなたに恋をしたら渡し

て欲しい」と自分の肖像を彼に託し、息を引き取ります。

 

カルロス・クライバーという指揮者の熱狂的なファンであった私は、

彼の録音を全て聴きたくて・・・といっても、彼が公式に録音した

オーケストラ曲のCDは十指に満たず、他に(当時は興味のなかっ

た)オペラ録音が数種あるだけ。「オペラかぁ・・・」と気が乗らな

いまま、クライバーの演奏を聴きたいがために仕方なく?手にした

のが、ヴェルディの『椿姫』でした。

ところが、クライバーの希少な録音だからと毎日聴き続けているう

ち、次第にクライバーを聴くという当初の目的は薄れ、すっかり
『椿
姫』にはまってしまいました。

 

そうなると今度は『椿姫』の舞台を観たくなるのが自然の流れとい

うもので、次に入手したのがショルティ指揮コヴェントガーデン王

立歌劇場の映像です。

主役のヴィオレッタを歌うのは、ショルティが抜擢した若き日のゲ

オルギュー。その薄幸をまとう美しさは役のイメージどおり。この

舞台の大成功で、一躍世界的なプリマドンナへと飛躍したのも納得

です。ショルティの指揮も82歳(収録当時)とは思えないほど覇

気に満ちており、ときにもう少し繊細に・・・と望みたくなる部分

もあるほど。

 

このふたつの演奏により、すっかり『椿姫』そしてオペラを聴く楽

しみを知ってしまった私。その後、少しずつ好むオペラのレパート

リーが広がり、今では『椿姫』に接する機会も少なくなりましたが、

先日久しぶりにショルティ指揮のDVDを観賞。たちまち夢中だっ

た10代の頃がよみがえり、たしかにこれが私の青春に彩りを添え

てくれたのだと再確認。あの頃、心の隅々まで染み込ませた旋律は、

今も同じ輝きに満ちていました。

 

 

今朝のお供、

BON JOVI(アメリカのバンド)の『These Days』。

こちらも無条件で10代の頃の思い出がよみがえります。

                       (佐々木 大輔)
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