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裁判員制度の合憲性
No.56 平成23年4月25日(月)
先日、新聞に興味深い裁判の記事が載っていました。
すっかり定着した感のある裁判員制度に対して、「憲法違反ではない
か」との訴えがあり、最高裁判所の大法廷がその合憲性を判断する
ことになったという記事です。
裁判の対象となった事件とは、被告が、海外から覚せい剤を密輸し
たとして、覚せい剤取締法違反などの罪に問われたというものです。
この事件について、千葉地方裁判所で開かれた第一審の裁判員裁判
では、被告に対し、懲役と罰金を科すとの判決が言い渡されました。
そこで被告側は、控訴審の東京高等裁判所に対し、「裁判官ではない
裁判員が刑事裁判に関与するのは違憲」であると主張しましたが、
「憲法は裁判官以外を裁判所の構成員とすることを禁じていない」
として退けられたため、被告側が最高裁判所に上告したのです。
上告審で被告側は、裁判員を市民から抽選で決めることは、「地裁の
裁判官は内閣が任命すると定めた憲法に反する」として、公平な裁
判を受ける権利を侵害されたと主張しています。
今回、最高裁の裁判官15人全員で審理するため、大法廷に回され
たことにより、裁判員制度について初めて最高裁の憲法判断が示さ
れることになると思われます。
私たちにとっても少なからず影響のある裁判です。
審理の結果を待ちましょう。(佐々木 大輔)
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