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司法書士 田口司法事務所 スタッフブログ

 

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音を楽しむ

No.153  平成28年9月20日(火)

 

この夏、しばらく故障したままになっていた自室のCDプレーヤー

を思い切って新調したことをきっかけに、手持ちのCDをとっかえ

ひっかえ聴いています。

プレーヤーが新しくなると、プラシーボ効果かもしれませんが、聴

き馴染んだCDも新鮮に聴こえます。

 

今回は、改めて聴き直しても良い演奏だなと思ったものをいくつか

紹介します。

 

まず1枚目は、フルニエの演奏によるJ.S.バッハ作曲『無伴奏チェ

ロ組曲全曲』。

「チェロの貴公子」と呼ばれたフルニエの落ち着いたチェロは、秋

の夜に聴くにはぴったりの音色です。

有名曲ですのでこの曲には数多くの録音が存在しますが、フルニエ

の演奏は、1960年に録音されてから50年以上経った現在でも、

この曲を代表する名盤の地位を譲る様子はありません。

あまりにも定番すぎて、かえって最近は手に取る機会の少ない演奏

でしたが、今回、気持ちも新たに聴いてみると、気品はもちろんで

すが、新しいプレーヤーのおかげか、弦を押さえるフルニエの指の

力がリアルに伝わってきて、気品以上に「たくましさ」を感じまし

た。聴き進むと、そのたくましさはやがて父性を湛えた優しさへと

姿を変え、やすらぎに満ちた慈愛で聴く身を包んでくれます。

 

もう1枚は、マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ

管弦楽団によるショスタコーヴィチ作曲交響曲第7番『レニングラ

ード』。

この曲が作曲された背景について一言触れておきますと、1941

年6月、ナチスドイツの侵攻により多くの犠牲者を出したレニング
ラードでの壮絶な攻防の中、作曲者自身も命の危険にさらさ
れなが
ら、民衆の抵抗する姿や犠牲者への鎮魂を込めて書かれた作
品です。

ところがここでのヤンソンスは、上述の背景にこだわり過ぎず、
音楽としての演奏に徹している感があり、そのぶん第1楽
章の行進
曲には若干の物足りなさを感じますが、第3楽章の深い祈
りは言葉
を失うほどの美しさです。
 

私個人としては、ショスタコーヴィチには未だ「キワモノ」的な印

象をぬぐいきれないのですが―そこに魅力を感じることも事実なの
です
が―、ヤンソンスの演奏で聴くと、古今東西の名曲と比肩しう
る「ク
ラシック」の王道と呼ぶにふさわしい作品として屹立します。

加えてこのCD(SACD)は録音も素晴らしく、弦の厚い響き、

管楽器の強奏部分でさえ柔らかさを失わない優美さは、コンサート

ホールで実演を聴いているかのような喜びがあります。

 

すっかり涼しくなり、過ごしやすくなった秋の夜。

皆さんも好きな音楽をゆっくり楽しんでみてはいかがでしょう。

 

 

今朝のお供、

Red Hot Chili Peppers(アメリカのバンド)の『The Getaway』。

大人のレッチリ。クラシック音楽向きに組んである自室のオーディ

オでも、王者の貫録と余裕を感じさせるロックが堂々と鳴ります。


                       (佐々木 大輔)

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